昔話ができる年頃になった子ら。
息子はずっとバルタン星に帰郷する事を恐れていた。
我が家の前の用水路にはザリガニが住み着いているのだが、彼らはバルタン星人の端くれである。
いじめたり捕まえたりすると本国に連絡が行って、朝起きたら手がハサミになっているから決して捕獲しないように。
あなたが悪いことをしたりやらねばならぬことを怠けた回数をチェックしていて、あまりにもひどいと小学校2年生になったらバルタン星に強制送還される。
その星ではウルトラマンが支配する恐ろしい環境下で過ごすのである。
嘘だと思う?
じゃあかぐや姫はどうなのさ?どこに行ったのさ。
娘には。
ナメクジに塩かけると溶けるけれど、タバスコをかけると大爆発するから決して触らないようにとも言い聞かせていた。
虫をこよなく愛する娘はいつも家の中で共存したがるので、4本以上足があるものは敷地内出入り禁止と。
それならナメクジならいいのか?
かたつむりならいいのか?と言う。
その定義が通るのであれば、から傘お化けもやってくるぞと脅すと黙っていた。
ピザだってクリック1つで来る時代なんだからお化けのデリバリーなんて簡単なもんですよと。
本人たち的にはとても怖かったそうだ。